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2011年 05月 28日

定員制のビーチ L'OASI DI BIDDEROSA

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毎日、真夏日が続いているサルデーニャ。観光客のざわめきと共に、私達の住むここエメラルド海岸にもようやく本来の活気が
町全体に戻ってきたような気がする。
先週から、私も何かと忙しく過ごしていて、週末はゆったりのんびりと過ごしたいという切なる思いがあった。

昔、私の友達で医師をしている彼は、私に「いつも仕事で不健康な人を診ているので、休みに日はできるだけ人出の多い賑やかな場所で健康な人たちを見ながら過ごしたい」と言っていた事をなるほどなと深く納得したことを時折思い出しながらも、
私は昔から週末はその彼とは反対でいつもできるだけ人込みの中よりもひっそりと穏やかに過ごせる場所を好んでいたように思う。

夏のポルトチェルボと言えば世界の富が集中することで知られていて、またスノッブさも超一流。
そんな世界は刺激的で楽しい事もあるけれどやっぱり疲れることもたくさんあって、週末だけはできるだけ虚飾で世俗的な世界からはなるべく遠ざかって人間本来のシンプルさに立ち戻ることを信条にしている。
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ちょうどポルトチェルボから100km程離れた場所、オロセイの北から13kmの所に位置する5つのビーチを兼ね備えた
国有森林公園BIDDEROSAがあり、先週末はここで本当にのんびり過ごす事が出来た。

国有森林公園BIDDEROSAには5つの入江の他には2つの沼地があり、湿地の保存に関する国際条約で知られる
ラムサール条約にも登録されており、フラミンゴやアオサギ、鵜、カモメ等さまざまな水棲鳥類が生息していてバードウオッチングも楽しむことも出来る。

860ヘクタールもの面積に広がる公園にはもうかれこれ30年以上も保護されているアレッポマツやカナリーマツなどすばらしい松林が見事に繁茂しているが、その昔1978年以前に起こった大火事では500ヘクタールもの松林が焼失し、続く翌年にも
150ヘクタールの森林が焼失している。
しかしその後も小さな火災はたびたび起こり、森林公園の保護の目的の下、監視員を常設するようになってからは
BIDDEROSAへの入場は有料となり現在は車一台(12ユーロ)+2名(2ユーロ)となっている。
自転車は一台1ユーロ。
(7月21日から8月31日の期間は車一台14ユーロ)
また一日に入場できる車の台数は130台までと制限されている。
故に状況によっては入場を断られる事もある。

このことにより有料で定員制限までされているL'OASI DI BIDDEROSA(オアシス ビッデローザ)に関してはいろいろと
世間では物議を醸し出しているのは事実ではあるけれど、それでもBIDDEROSAの入江の美しさは地中海で美しいビーチの一つに登録されているように毎年、有料で定員制の美しいビーチということでツーリストたちの好奇心と話題を引き付けて止まない
ことは確かのようだ。
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BIDDEROSAの広大なオアシスの中に入るとまるでサルデーニャにいることを忘れるほどいつもと違う風景が待ち受けている。
きれいに整地された走行ロードの道のりにはマウンテンバイクやノルディックウォーキング、またはカヌー・カヤックとさまざまなオリエンテーションが毎年開催されている。



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入り口ですぐに園内の地図を貰い番号に従って自由に過ごすことが出来、バールも常設されているので軽食を取ることも出来る。
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園内を2,3km美しい松林の中を進んでいくとすぐにSu Curcurica(かぼちゃ)という名の美しい沼に差し当たる。
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Stagno Su Curcurica
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訪れた日はとても気温も高く蒸し暑かった日だったけれどBIDDEROSA内には美しい森林に覆われているため木陰の中にちょっと入れば澄んだ空気に包まれながらも涼しく快適に過ごせ、また樹木の間から差し込む光、木漏れ日が松かさや木肌を照らし出し、小鳥のさえずりと共にちょっとしたゆらぎの時間を私達に与えてくれる。
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Monte Urcatu(ウルカツ山)の頂まで登るとオロセイ湾が見渡せる絶好のポイントに辿り着く。ここはたくさんのプロのフォトグラファーたちが朝焼けや夕焼けの写真を撮るのによく利用されたりもしている。
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4km進んだ先には1番目のビーチに突き当たる。
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ちょうど前日から強く吹き付けていたミストラルのせいで、いつものことながら風が治まった後は必ず波のうねりが丸く描かれ、
波の返す音が本当に気持ちがいい。
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2つ目の沼Stagno Biderosaは2番目と3番目のビーチの間に位置していて、Biderosaとは昔からの羊小屋の名前からに由来している。表記は本来のサルデーニャ語だとBidderosaとなる。
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Stagno Biderosa
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そしてBidderosaのビーチの脇によく見かけた海辺に咲く白いユリがなんとも可憐だった。
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Bidderosaの5つのビーチの背後には樹齢幾世紀も経たようなりっぱなジネープロ(セイヨウビャクシン)の木々が蒼く輝く紺碧の海を囲みながら一つの額縁をまるで縁取るかのように勇ましく聳え立っている。
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実は私はサルデーニャに住み始めてから、ありのままの自然がどれだけ雄大で美しいかを遅まきながら開眼したタイプなんである(笑)。それは日本に居る時と違って環境や時間の流れ方の違いのこともあるけれど、こうして年齢を重ねてきて、いろいろな人と接しながらいろいろな経験をしてきて見てきた中で、やっぱりありのままでシンプルであり続けることがやはり一番尊いことで、ピュアな気持ちでい続けることが一番むずかしいこともわかるようになってきた今は、自然と直に向き合う時間は自分自身を
リセットし直すのにはとても貴重で大切な時間だと感じている。
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こうしたゆったりと流れる時間の中で豊かな自然と接していると気持ちも豊かになり、心までがなんだか満たされた気持ちにさえなるから不思議である。
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自然のオアシスBIDDEROSA 有料・定員制のビーチ 滞在日程に余裕があれば是非立ち寄ってみてください。


Some Other Time (1964)
Composer: Leonard Bernstein
Lyrics : Betty Camden&Adolph Green




いつも訪問ありがとう。
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by portocervo1962 | 2011-05-28 06:45 | Baronie


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