2010年 02月 26日
エメラルド海岸に初めて訪れる人はホテルを手配したり、または友人の別荘にお世話になったりと、いろいろだと思うが、2度目はアパートや別荘を賃借するパターンが多く、そして何度かエメラルド海岸に訪れているうちに自分たちのセカンド・ハウスをいつしか求めるようになる。 ポルトチェルボの不動産会社に訪れる、たくさんの潜在的な物件の買い手たちは、ひたすらCouelleの家を希望すると言う。 そう、あのエメラルド海岸の代名詞的なホテルCala di Volpeホテルを手掛けたJacques Couelleと息子のSavin Couelleのことだ。 彼らはエメラルド海岸の建築様式の発展において重要な役割を果たした建築家であり、またアーティストでもある。 また息子のSavin Couelleも父親のアーティストとしての才能にも、まったく引けとを取らない天才である。 Savin Couelleの作品はたくさんの曲線、アーチ形の天井、ねじれたginepro(ひのき科のビャクシン)の梁、独特なニッチ(壁がん)、念入りに凝らしたディティールを貴重で特別な材料を駆使しながら、また地元の選り抜かれた職人たちを起用しながら、奇想天外な建築物が現代的な産出物を次々と編み出されながら完成していく。 結果は建築の彫刻となる。 もはや、熟練した有能な人々によって、Savin Couelleの建築は日々模倣され続けている。 まるで未来の建築のスタイルの前兆となるかのように。 技術の熟練さに加え素材を意のままに支配し、またそれらを最大限に活かし、狭い空間の中にも広がりを感じさせる空間においての合理性に加え、こうした石造建築の作品から花崗岩の堆積やもっとも伝統的な建築術の実践を通して建築学の解釈に革新を起こした人とも言えるだろう。 実はSavin Couelle(Savinoサヴィーノ ポルトチェルボの人々は皆こう呼ぶ)は私たちの家の隣に住んでいる。といっても世界中を飛び回っている人だから、そんなに頻繁に見かけるわけではないけれど私の夫(イタリア人建築家)の家族の昔からの友達だから、たまに一緒に食事することもある。 ほんとうにとても気さくで、私が尊敬してやまない人である。彼の生き方も何かとてもアーティストっぽいと思う。 この写真の家のオーナーは毎年夏のハイシーズンに賃貸するのだが、8月のハイシーズン1ヶ月の賃貸料が50万ユーロ(約650万円)ぐらいなのだが、人気の物件ですぐ決ってしまうそうだ。 気に入っていただけたらワン・クリックを。 人気ブログランキングへ
by portocervo1962
| 2010-02-26 10:04
| Costa Smeralda
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