2010年 09月 10日
Berchiddaの町はこの10年ほどで主に畜産農業の分野でめまぐるしく発展しており、またワイン生産においてもサルデーニャ島の辛口白ワイン品種で知られている"Vermentino di Gallura"(ヴェルメンティーノ・ディ・ガルーラ)は1966年にDOCG(統制保証原産地呼称ワイン)に格付けされていることでも有名だ。 またワインと同様にBerchiddaと言えば毎年8月15日の聖母被昇天祭の祝日の前後1週間の日程で開催される世界中から今を活躍しているジャズ・ミュージシャンたちが集うジャズの祭典"Time in Jazz" Festivalも今年で23回目を迎え、年々ますます熱気を帯びてきている。 Time in Jazzの祭典は1988年にイタリアはサルデーニャ島Berchiddaで生まれ育ったトランペット奏者Paolo Fresu(パオロ・フレス)によって発起され、彼が中心になって企画・進行が進められている。毎年すばらしい豪華メンバーのジャズ・セッションが楽しめるとあって8月のジャズフェスティバルの時期には世界中からジャズ愛好家が集まってくる。 また毎年Time in Jazzにはテーマが掲げられ、今年のテーマは"ARIA"(空気)だった。 2010年8月10日~16日の主なジャズ・ミュージシャンには、Ornette Coleman(オーネット・コールマン)(アメリカ・テキサス州フォートワース生まれのジャズ・サックス奏者)、Enrico Rava(エンリコ・ラヴァ)(イタリアを代表する名匠トランペット奏者)、Ralph Towner(ラルフ・タウナー)(ワシントン州のECMレーベルを代表するギタリスト)等多彩なメンバーで、まさにジャズ愛好家にはたまらない面々であろう。 ジャズ祭典期間中にはBerchiddaの町を中心にガルーラ地方にある主だった教会や旧市街地などさまざまなスポットでジャズ・セッションが繰り広げられる。 1961年生まれ。11歳の時よりトランペットの勉強を始める。 彼の奏でる一つ一つの音色はとても丁寧で繊細で、往年のマイルス・デイヴィスやチェット・ベイカーを思わせる現代のヨーロッパで最も旬なトランペット奏者の一人に挙げられると思う。 近年、フィラデルフィア出身のいわずと知れたジャズピアニスト、Uri Caine(ユリ・ケイン)など様々なミュージシャンとのコラボレーションを精力的に行っている。 また彼の著書「musica dentro」の中でも語っているが、自分のプライベートを確立する上においてもテレビや雑誌取材等のマスメディア上での露出を極力控えている人であることがわかる。こよなく母国語、サルデーニャ島の彼の育ったBerchiddaの地方で話されるログドレーゼに対する愛着は飽きる事が無く、ログドレーゼの朗読会も率先して行っているほどである。 2007年 Time in Jazz berchidda "My Funny Valentine" こちらはClaudio Monteverdi(1567-1643)(クラウディオ・モンテヴェルディ)16-17世紀のバロック音楽の作曲家の有名歌曲"Si dolce è l'tormento"(苦しみはかくも甘く)をPaolo FresuがUri Caineとカバーしている曲がすばらしい。 最後に Paolo Fresuの小さい頃の写真を見ると、この人のトランペット奏者としての情熱は何も語らなくとも理解できたのは私だけではないのだろうと思う。 Time in Jazz Berchidda いつか訪れて欲しいステキなフェスティバルです。 いつも訪問ありがとう。
by portocervo1962
| 2010-09-10 23:16
| Monteacuto
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